中国の明代学者の崔鏟の崔後渠集に六然には
以下の人生訓があります その中に
得意丹前という言葉に惹かれましたのでご紹介
します
この丹前、これは淡ということです
この淡とは
茶の湯の茶と人を表した下りです
まず茶は、そもそも煎じるものであります
湯加減を良くして、茶の良い新芽を摘んで
第一煎で芽茶を作り、中に含んだ甘味を賞する
子どもは皆、甘いものが好きなので
人間も未熟な者を甘いと言う
次に第二煎で、茶の中のタンニンの持つ渋みが
出てくる 人間も色々と経験を積むと渋くなる
しかし、渋いというのは甘いの反対ではなく、
甘さが内奥に溶け込むものである。現にタンニ
ンを分解するとカテキンと言う甘味が抽出され
る この茶を程よく三煎すると、初めて苦味が
でてくる 科学的に言えばカフェインである
人間もこの苦味がでてこなければならない
尤もその地味秘訣を知らないでいきなり、
折角の芽茶に熱湯を注いで甘いも渋いもなく
苦々しくしてしまうのが、芽茶苦茶であると
苦みのある人になりましょう!お茶と人と科学